そのとき不足しがちな野菜!野菜ジュースでかしこく補給

2016.12.02

厚生労働省によると野菜の1日摂取量の目安は350gとされていますが、災害時は野菜不足で体調管理がとても難しい。そこで「災害時の備えに野菜ジュースを」と提案をされているカゴメ株式会社に、お話をお聞きしました。

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長期保存用「野菜一日これ一本」は防災ヘルメットを被っている!

避難時に食べたかった「野菜」

―野菜ジュースを備蓄に推奨する発想はどこから生まれたのでしょう。

監修をいただいている甲南女子大学の奥田和子名誉教授が、阪神淡路大震災で被災された方にヒアリングをした際、「野菜が欲しかった」という声が想像以上に多かったそうです。野菜不足から、ビタミン、ミネラル、食物繊維などが不足し、多くの人が便秘や体調不良を訴えていたとも聞いています。

―災害時に野菜というのは、まったく意識していませんでした。

そうしたことも背景にあって、東日本大震災のときは、すぐに野菜ジュースをお送りすることができ、よろこんでいただけました。その経験から、私たちも「野菜ジュースは保存できる野菜」だと再認識したわけです。

―それで備蓄用の商品開発にも着手されたのですね。

そうです。備蓄用にならないか、というお話などもいただくようになり、本格的な取り組みを始めました。「野菜一日これ一本」は、従来は賞味期限2年と表示していたのですが、あらためてきちんと計測したところ3.5年保存できることがわかり、表示を変えました。また、主に企業や自治体の備蓄用ニーズにお応えするために開発したのが長期保存用で、こちらは賞味期限が5.5年です。

野菜ジュースは野菜の保存食

―通常の商品とはどこが違うのでしょうか。

通常の野菜ジュースからの変更点は、缶の蓋の素材を長期保存に耐えられるものに替えたことと、長期でも味が変わらないようにレシピを変えて、ニンジンなどの根菜を多くしています。塩分や砂糖、保存料は無添加、中身は栄養強化もしていないシンプルな商品なので安心してご利用いただけます。

―反応はいかがですか。

発売以来、情報発信を続けているおかげで、徐々に反応をいただくようになっています。「野菜の保存食」といっても、基本は日常的にご利用いただく、ローリングストックを推奨しています。非常時には気持ちを落ち着かせる意味でも普段飲んでいるもの、食べているものが良いようです。 p1080471 詰め合わせ内容:野菜一日これ一本長期保存用×6本/野菜たっぷりトマトスープ×2袋/野菜たっぷり豆のスープ×2袋/野菜たっぷりかぼちゃのスープ×2袋

―こちらのセットにはスープもありますね。

このスープは、もともと通販用の商品で、シニア層に人気だったものです。こちらも厳密に検証したところ賞味期限が3.5年可能だったので、提案に含めました。このセットは2人で3日間、主食を補うメニューとして考えられています。

―ジュースやスープは常温でも利用できるそうですが。

はい。また、水が貴重な時に器を使わないで召し上がれることもメリットです。スープは野菜・マメ・穀類をたっぷり使用しているので、満足感を得られますし、具材がトロトロになるまで煮込まれているので、どなたでも食べやすいとご好評をいただいています。

野菜ジュースで調理するという、おいしいアイデア

―アルファ化米にジュースというアイデアがあるとお聞きしました。

アルファ化米を野菜ジュースで調理するという提案も大きな反響をいただきました。ちょうど1パックのアルファ米に野菜ジュース1本が適量で簡単です。野菜は日持ちがしないことや、洗わなければ食べられないこともあって、水不足の災害時では扱いが難しい食品です。どうしても後回しにされがちなので、不足する野菜を補うためにもこうした商品をお役立ていただきたいと思っています。

―企画に込めた思いがあれば、お願いします。

個人的な経験ですが、私も阪神淡路大震災で被災し、自宅が半壊しました。当時中学1年生でしたが、余震の中で暮らす不安、水汲みの大変さ、コンビニやスーパーに行っても即食できるものは空っぽで、調味料しか残っていない光景、なかなか入浴できないつらさも味わっています。そして、最初の何日間かをしのげば物資が届くということも知りました。少しでも体調を崩さないで過ごすには、準備が大切なことを多くの人に知っていただけたらうれしいですね。 p1080387-min-1 カゴメ株式会社
マーケティング本部 家庭用企画部 ギフト・特販グループ 中津隈 哲郎氏(左)
経営企画本部 経営企画室 広報グループ課長 鶴田 秀朗氏(右)
「奥田先生は、災害時には『腹の足しになるもの』だけでなく『心の足しになるもの』も大切だと述べています。普段から飲みなれた野菜ジュースをおすすめするのもそのためです。」

 

日ごろからお料理やお子さまの飲み物に野菜ジュースを取り入れると、親しみがわきますね。東日本大震災では水が不足したため、アルファ化米が備蓄されていても食べられなかった事例が数多くあったそうです。そこで、監修の奥田先生が野菜ジュースを入れて試されたところ、おいしく食べられ、満足感も栄養もあることが分かったのだとか。災害時だからこそ工夫が必要と感じたエピソードでした。

野菜の保存食のウェブサイトはこちら

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